求人誌と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?古くからある求人誌といえばフロム・エーですが、我々のライフスタイル等が変わるとともに求人誌の形も大きく変わってきました。昔は有料の求人誌がコンビニで売られていて、これが求人情報を得る手段のメインストリームでしたが、少し経つとコンビニに0円のタウン情報が置かれるようになり、そこに地元の求人情報も掲載されるようになりました。時を同じくして大手求人誌はインターネットでの求人サイト運営に重点を移すようになり、次第に求人誌の売り上げも縮小するようになりました。タウン情報誌に掲載される求人情報も多くなりましたが、インターネットの求人サイトに圧迫されるようなことは無く、両者は緩やかに共存しているようです。これはタウン情報誌に掲載される求人情報は地元密着型であるのに対し、大手インターネット求人サイトは都市圏を中心とした情報であることが大きいようです。学生がアルバイトするときには都市部近郊の求人情報が多く掲載されているタウン情報誌を活用し、就職の時にはリクナビなどを活用する、というように、求人情報の需要と供給とがかみ合いながら自然にできた住み分けであるように思います。
フロム・エーなどの大手求人誌はネットに媒体を移したわけですが、地元密着型の求人誌はいまだにフリーペーパーなどを利用した紙媒体での供給が主になっているようです。理由としてはまず無料であること、インターネットに求人情報を載せる余裕が無い小規模な事業者でもフリーペーパーなら掲載しやすいこと、週刊や隔週等で新鮮な情報が手に入るなどの理由が考えられます。このフリーペーパーによる求人情報の掲載、という形式は結構古くからある形態です。フリーペーパーの発祥といわれる静岡のアルバイトタイムスというフリーペーパーは1970年代からすでに求人情報を掲載した無料の求人誌を発行しています。本格的に日本各地に広まったのは1990年代に入ってからで、それからおよそ5年後に日本でもインターネットの普及が始まりました。一家に一本光ファイバーが通っている現在でもフリーペーパーは地元密着型の求人誌として役立っています。
求人誌の移り変わりは、インターネットの特徴である(需要の高い)情報の共有化という側面をよくあらわしているといえるでしょう。地域密着型の情報がインターネットであまり見られないのは、大手求人サイトに限ったことではないようです。